昨日(2017.6.12)こんなデマが流れました。
『深刻、上場企業も「何もしていない」
改正個人情報保護法に未対応97.8%』
J-CASTニュースが取り上げたトピックで、
Yahoo!JAPAN ニュースでも掲載されましたので、
ご覧になられた方もおられるかと思います。
https://www.j-cast.com/2017/06/12300190.html
『改正個人情報保護法が2017年5月30日に全面施行されたが、
東証一部上場企業のほとんどが改正法に対応していない実態が
明らかになった。』
なんか、腑に落ちないなと思いながら
読み進めたら、
上場企業にアンケートしたのではなく、
Webのプライバシーポリシーをチェック
したとのこと。
つまり、『上場企業が、何もしていない』
というのはウソです。
Webサイトでの発表か
プレスリリース等にもとづいて書かれているのだと
思いますが、ニュースではなく、
あえてデマと言わせていただきます。
こんな表題で人の気を引こうとしていることに
とても腹立たしく思いました。
「プライバシーポリシー実態調査」を行ったとされる
牧野総合法律事務所さんのサイトへ行くと、
『「上場企業プライバシーポリシー実態調査結果」の公表』
と題して、
『東証一部上場企業の改正個人情報保護法対応は2.2%
97.8%が対応不十分』
と書いてあります。
若干誤解を生みそうな表現ではありますが、
わかっている人が読むと、
プライバシーポリシーの対応が不十分で、
そこから、改正法対応も不十分であろうと推測される
と読めます。
それは正しい。まっとうです。
J-CASTさんの記者がよくわかっていないのか、
あるいは、ニュースが目につきやすいように
あえて煽るような表現にしたのか。
法施行時に起こった過剰反応も
こういうところから起きたものです。
まぁ今回の記事は、
全面施行後の今、
上場企業ですら対応状況が悪くてヤバし!
と警告して煽ってくれているととれば、
よいことなのかも知れませんが、
逆に、他の企業もやってないなら、
うちもまだいいか、とならないとも限りません。
いずれにしても、
ウソから煽ることは良い結果を生みません。
賢明な皆さんは、騙されなかったと思いますが
やはり、今回、新たに多くの企業や団体が対象に
なっているので、なおさら、こういう報道の仕方は
ぜひやめてほしいのと思うばかりで、
読む側もしっかり読みこみましょう、
ともお伝えしたいです。
ちなみに、
牧野総合法律事務所さんの
プライバシーポリシーから対応状況を推測する
という考え方は、とても賛同します。
私も法施行時からその考えをもっていて、
実は、JIS Q 15001が2006に改定された後、
その視点でのサービスを提供しています。
5月30日から、
「個人情報保護方針」無料診断キャンペーン
というのも実施しています。
なぜ、そういうサービスしているのか、
どんなサービスかについては、
ちょっと今日の論旨と異なりますので、
こちらについては別途ご紹介させていただきます。
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